産業キャリア教育プログラム~授業紹介~

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【技術論2】凸版印刷 第3回「ネット連動型DVD」

講師:凸版印刷株式会社 木村尚子氏

第3回講師は、木村尚子さんです。情報コミュニケーション事業本部、メディア事業開発本部にて、メディア開発に携わっており、デザイン系・美術系大学を出身の方だそうです。

具体的には今まで、ハイビジョン新聞、ハイビジョン電子カタログ、美術館所蔵作品のアーカイブ、CD-ROM作成、Web制作、CSスカイパーフェクトTV「Jドキュメント750」、KOSE肌診断ソフト開発、フリーDVDマガジン「codeNEO」、などの関連するお仕事に携わっていたそうです。様々な種類の仕事を多くやっていますね。

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また、木村さんは子育てを経て、今なお第一線で活躍している方で、今回は女性が働くことに関する体験談についても話して頂きました。
●当時(男女雇用機会均等法ができた当初)
 ・木村さんが産休をとった二人目。企業側も対応に慣れていなかった。
 ・女性上司に対して反発する人が結構いた。
 ・女性の総合職は数名程度だった。

●今では
 ・凸版では、東京労働局より「次世代育成支援対策を推進している企業」として認定を受けているほど、育児制度が充実した。(産休、育児休業、出産退職者の再雇用、ベビーシッタ利用料補助など。)
 ・今の人は女性上司であっても関係ない人がほとんど(優秀であれば良い)。「女性上司への接し方」という考えも意識しなくなってきている。
 ・凸版では、以下のような男女比。
 新入社員 7:3
 技術系職 8:2
 管理職 3000人のうち30人が女性。予備軍はさらに増えている!

これから、学生のみんなが企業に就職するときは、さらに変わっていると思います。人が変われば、その人たちでの仕事に適した環境や仕組みや取り組み方を変える必要があります。対応の速さや方法は企業によって異なり、就職活動の際に参考になると思います。


■第3回講義 「フリーDVDマガジンと映像のクロスメディア広告展開」

凸版印刷の3回目は「フリーDVDマガジンと映像のクロスメディア広告展開」です。

講義では次の2つの事例3つについて話して頂きました。
1. 「codeNEO」(事例サービス)
2. 新規サービスの紹介
3. 新規メディア開発を行うには


■フリーDVDマガジン「codeNEO」

1つ目の事例サービスとして、リアルとネットを繋ぐ広告収入型映像メディア、フリーDVDマガジン「codeNEO」について話して頂きました。

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「codeNEO」は、以下のようにフリーペーパー(リーフレット)とDVDとWebの3つを繋げた新しいメディアだそうです。
消費者にサンプル&映像を配ることで、商品についてより興味をもってもらったり理解してもらったりすることができるそうです。また、Webで映像と共に関連情報のリンク(商品詳細、EC連動)を張り、広告を視聴するとポイントが貰えるようにしておくことで、広がりのある情報やリアルタイムなキャンペーン情報を得ると共に、ポイントを好きなアイテムと交換でき得することができるそうです。

実際に様々なターゲット・商品に対して利用されたそうです。
  ・codeNEO大学生版”就活応援”号
  ・codeNEO高校生版”受験応援”号
  ・企業様オリジナルカスタムDVD

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さらに、2007年秋から首都圏の20代後半~30代の働く女性をターゲットに「MIRAIE」が発行されているそうです。

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「MIRAIE」の大きな特徴としてサンプルが同梱されており、「観ながら使う」「観ながら一緒にできる」という新しいコンセプトを持つ、美の体感型メディアだそうです。ただサンプルを配るだけとの効果の違いは相当ありそうですね。

木村さんのやっているお仕事の特徴は、技術的には難しくなく、サービスをどのようにしてうまく立ち上げていくか、他の展開にどのように組んでいけるか、といったことが重要だそうです。
一方、サービスにおいては、技術的に貧弱であると、競合他社に簡単に真似されること、差別化が明確にされないことなどの問題が生じると思います。基礎技術の研究開発と商品展開を素早くし、また互いに刺激し合うような連携をとること、連携を支援できる人材が求められていると思います。


■新規サービスの紹介

今年開始を予定している新しいサービスについて、タイムリーな話題を話していただきました。また、この新しいサービスの話と一緒に広告料がどのように生じるのかについてや、サービスの運用についてのお話もしていただきました。


■新規メディア開発を行うには

授業の最後に、新規メディア開発を行ううえで、役立つ話についてして頂きました。その他のモノ作りに共通するものです。かなり詳しいノウハウを教えてもらえたのではないでしょうか。

(2008.7.15 担当:北川)

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