産業キャリア教育プログラム~授業紹介~

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【技術論2】NTTコミュニケーションズ 第2回「インターネット技術の基礎(後編)」

講師:NTTコミュニケーションズ株式会社 上水流由香氏

第2回講師は、第1回目と同じく上水流由香(かみづるゆか)さんです。
(先端IPアーキテクチャセンタ、ネットワークプロジェクト)
NTTコミュニケーションズの2回目は「インターネット技術の基礎(後編)」です。

講義では次の3点について話していただきました。今回は、上水流さんが仕事として関わった、実体験をもとにした内容がメインです。
 1.ルーティング(BGP)
 2.IPv6
 3.インターネットでの開発という仕事

■ルーティング(BGP)

 ISP(インターネットサービスプロバイダ)間で経路情報を交換するプロトコルBGP(Border Gateway Protocol)について話して頂きました。
 ASと聞いてピンと来るようになったでしょうか?

 上水流さんは、チャットシステムのプログラミング(ソケットを扱う)をやってみると、インターネットのプロトコルから仕組みまで実感をもってシッカリ理解できるとオススメしていました!


■IPv6

 1992年頃から現状のIPv4(Internet Protocol Version4)の問題として認識されていた「ルーティングテーブルの拡大」「グローバルIPアドレスの不足」への改善策として作られた「IPv6」について話して頂きました。

数がどれくらい増えたかというと、
 IPv4:4,294,967,296個
 世界の人口:6,000,000,000人
 IPv6:340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456個
30桁違います。IPv4がバケツ1個の中の砂粒だとすると、IPv6は太陽の体積分の砂粒だそうです。

今後また、IPv6のアドレスが不足すると思いますか?
IPv6のアドレスが不足するぐらい、「科学が進歩し、新しい使い方が出てくる」ことになって欲しいですね! IPv4を作ったときには、現状を予想できなかったように。

■インターネットでの開発という仕事

 上水流さんの仕事として関わった「IPv6バックボーン立ち上げ」について、個人ユーザ向けにどこでも使えるIPv6サービスを提供することをコンセプトとした「OCN IPv6」について、IPv6を利用し安全・安心なモノとモノの通信を実現する「m2m-x」について、そこで使われている技術・仕組みから話して頂きました。

20080610_1.jpg

「IPv6」と「m2m-x」による、モノとモノの通信が実現することで、自分達の生活が面白く、豊かになることを、試作品を例としていくつか見てみました。

1.PlayStation2によるビジュアルコミュニケーション
 離れた友達とネットを介してゲームをしているときに、相手のリアクション(声、表情、動作など)が横で一緒にゲームをしているかのように伝わってくるようになれば、よりゲームを楽しめますね。

2.Toyポート付きIP糸テレホン
 親友や恋人、家族など、親密な相手と会話するためのホットラインというコンセプトから出来ているそうです。
 我が家では、1階と2階でよく「風呂~」だとか「ご飯~」だとか「お~い、○○持ってきて~」といった叫び声が聞こえるので、とっても役立ちそう!
 
 Toyポートは玩具接続用ポートのことで、接続できる人形などを繋いでおけばリモートコントロールで、人形に喋らせたり・歌わせたりもできるそうです。
繋いだ人形に合わせたボイスチェンジ機能や繋いで遊べるアトラクションがあると面白そう。
 
3.どこでもユビキタスプリンティング
 外出先やコンビニなどにあるプリンターから、携帯電話を用いて自分のPCや社内のファイルサーバにある文書のプリントができる。

4.情報家電・ホームセキュリティ

(2008.6.10 担当北川)

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