-------------------------- シミュレーションのヒント -------------------------- 例1:ARIMAモデルに従う時系列の予測において、ARモデルとニューラル    ネットワークのどちらが有効かをシミュレーションで検討する     ( x(n-1),..., x(n-p) によって x(n) を予測したいとする )  【 手順 】    ARIMAモデルの次数、係数の値、ノイズの分散、系列の初期値を与える     ‖     ‖ 正規乱数を発生し(一様乱数を変換して得られる)、ARIMAモデルに従う     ‖ 時系列を生成する.予測する時点のデータまで生成する     ‖  |     ‖  | ARモデルの次数を決める     ‖  |  |     ‖  |  | 観測期間のデータを用いて、係数を最小二乗法で求める     ‖  |  |     ‖  | 次数を変え、AICによってARモデルを決定する     ‖  |     ‖  | ARモデルによる予測を行い、予測誤差(予測値と生成された     ‖  | 真の値との差)を求める     ‖  |     ‖  | ニューラルネットの入力層、中間層の大きさを決める     ‖  | (中間層は1層、出力層の動作関数は線形関数とする)     ‖  |  |     ‖  |  | BP法の学習係数を適当に与える     ‖  |  |     ‖  |  | 重み・閾値の初期値を乱数で与える     ‖  |  |  |     ‖  |  |  | BP法により重み・閾値を推定(学習)する     ‖  |  |  |     ‖  |  | 重み・閾値の初期値を何度も変え、最適なモデルを求める     ‖  |  |     ‖  | 層の大きさを変え、AICによってニューラルネットのモデルを決定     ‖  | する     ‖  |     ‖  | ニューラルネットによる予測を行い、予測誤差を求める     ‖  |     ‖ 同じモデルに従う時系列を多数回発生させ、ARモデルおよびニューラル     ‖ ネットそれぞれの予測値の平均二乗誤差を求める     ‖    さまざまなARIMAモデルについて平均二乗誤差を求め、比較する      注)AIC=赤池の情報量規準         モデルのあてはまりの度合いとモデルに含まれる未知パラメ         ータ数を考慮にいれた規準で、AIC の値が最小となるモデル         を選択する 例2:ファジィ制御による車の制御の有効性の検討  【 手順 】   Step 1. 車の制御のモデル化   (設計)得られる情報が何で、制御できる変数は何かを決定し、物理法則を参考に       して車の動きをモデル化する   (プログラミング)モデルをパソコン上で実現し、さらにディスプレイ上で車の動       きが確認できるようにする         例:得られる情報=距離センサにより、正面および側面の障害物まで                  の距離が観測される.ただし、誤差が含まれる           制御できる変数=車の回転角                   スピードの加速、減速の量       地形(コース)・障害物などについても適当に設定する       制御の目的を明確に設定する         例:スタート地点から、クランクを含むコースを通ってゴールに           達すること   Step 2. 得られる情報をもとに、回転角と加速量を決定するファジィ If-then       ルールを構築する   Step 3. メンバシップ関数を設定し、設定した条件のもとで制御を行う   Step 4. メンバシップ関数の修正、ルールの追加、修正を行い、ファジィ制御の       方法を決定する   Step 5. 同じ設定のもとで、何度か制御を繰り返す        目的は達成できるか?        効率的に達成できるか?(時間や距離あるいはステップ数の評価)   Step 6. 設定を変えて制御を行う   Step 7. 制御法の妥当性について評価する        どの程度シンプルなルールで制御できるか? など